当院では、消化管造影検査において、通常使用している造影剤の供給が不安定となっていることから、代替薬として「オムニパーク®(一般名:イオヘキソール)」を使用する場合があります。オムニパーク®の消化管造影(経口・注腸)への使用は、日本国内の医薬品添付文書上の適応には含まれていないため、「適応外使用」に該当します。患者様には、本運用についてご理解いただきますようお願いいたします。
1.適応外使用を行う理由
日本国内で消化管造影に適応のある造影剤は、バリウム製剤とガストログラフィン®経口・注腸用の2種類です。2026年4月、ガストログラフィン®経口・注腸用から暫定管理値を超えるニトロソアミン化合物が検出されたことにより、同製剤が限定出荷となり、全国的に供給が不安定な状況となっています。当院においても在庫が不足してきていることから、必要な検査・治療を滞りなく実施するため、代替の造影剤としてオムニパーク®(イオヘキソール)を使用します。
2.代替として使用する造影剤について
イオヘキソールは、日本国内では主にCT検査や血管造影などの際に、血管内へ投与する造影剤として使用されています。一方、消化管造影(経口・注腸)への使用については、日本国内では承認されておらず、適応外使用となります。海外では消化管造影への使用が承認されており、また、日本国内においても社会保険診療報酬支払基金の審査情報提供検討委員会において、小児に対する消化管造影での使用が認められています。これらを踏まえ、当院では有効性および安全性を考慮したうえで、必要な場合に使用することとしています。
3.院内での承認および患者様へのご説明について
消化管造影への使用は、国内の添付文書上の効能・効果に含まれていないため、適応外使用となります。本運用については、当院の薬事委員会および倫理委員会の承認を得ています。また、対象となる患者様からの書面による同意取得に代えて、本ホームページで情報を公開する「オプトアウト」により実施します。
4.予想される副作用・不利益について
消化管への投与による重篤な副作用の頻度は低いとされていますが、以下のような症状が生じる可能性があります。アレルギー反応(発疹、かゆみ、呼吸困難など)
消化器症状(下痢、悪心・嘔吐、腹痛、腹部膨満など)
検査後は患者様の状態を慎重に観察し、症状が認められた場合には、適切な処置を行います。
5.費用および医薬品副作用被害救済制度について
本造影剤を使用した検査にかかる費用および副作用が生じた場合の診療については、通常どおり保険診療として取り扱います。なお、適応外使用であることから、万一、副作用等が生じた場合に、国の「医薬品副作用被害救済制度」の対象とならない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
6.本剤の使用を希望されない場合
本剤の使用を希望されない場合や、他の検査方法への変更を希望される場合は、担当医までお申し出ください。お申し出によって、診療上の不利益を受けることはありません。
むさしの救急病院
院長 木庭雄至