当院の甲状腺外来について
甲状腺外来では、甲状腺ホルモンの異常(バセドウ病、橋本病、無痛性甲状腺炎、亜急性甲状腺炎など)や甲状腺にできた「しこり」(腺腫様甲状腺腫、濾胞腺腫、甲状腺癌など)を専門に診断や治療を行います。甲状腺と聞いてもあまり想像がつかない方もいらっしゃるかと思いますが、下記に示すような症状に甲状腺疾患が関わっている可能性があります。循環器科や婦人科、心療内科などを受診して原因不明でも、甲状腺科で診断がつく場合があります。
甲状腺ホルモンの増加に伴う症状
全身倦怠感、体重減少、動悸、手の震え、眼球突出、月経不順、下痢 など
甲状腺ホルモンの低下に伴う症状
全身倦怠感、体重増加、浮腫、寒がり、便秘、無気力 など
甲状腺のしこりに伴う症状
首の腫れ、首の圧迫感、嗄声(声がかれる) など
※触診や超音波、CT などの検査で偶然発見されることもあります。
疾患と症状
バセドウ病
自己免疫による疾患で、自己抗体(TRAb)がほとんどの方で陽性になります。自己抗体により甲状腺の働きが活発になり、血液中の甲状腺ホルモンが増加することによって代謝が亢進し様々な症状を起こします。代表的な症状としては、体重減少、頻脈、多汗、手の震え、易疲労感、食欲亢進(食べても痩せる)、月経不順、下痢、不整脈、眼球突出などがあります。循環器科や婦人科などでも判明することがあります。
無痛性甲状腺炎
甲状腺の細胞が何らかの原因によって破壊され、甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出して甲状腺機能亢進症になる疾患です。原因不明ですが、橋本病(慢性甲状腺炎)の方に多い傾向にあります。初期症状として体重減少や頻脈、多汗などバセドウ病と重なることがあります。亜急性甲状腺炎と異なり痛みはなく、一般的には一過性のため数ヶ月で改善することが多いです。また、経過中に甲状腺機能低下症になると体重増加や寒がり、浮腫などが起きることがあります。甲状腺機能の低下により、甲状腺ホルモン剤が必要になることがありますが副作用がほとんどなく、お子様や妊婦も使用できる薬です。症状と甲状腺ホルモンの値ではバセドウ病と区別がつかないことがあり、自己抗体(TRAb)がバセドウ病と異なり陰性になることや超音波などで診断がつくことがあります。
亜急性甲状腺炎
甲状腺の細胞が何らかの原因によって破壊され、甲状腺ホルモンが血液中に漏れ出して甲状腺機能亢進症になる疾患です。初期症状として甲状腺の痛みや体重減少、頻脈、多汗などがあります。一部の症状でバセドウ病と重なることがあります。無痛性甲状腺炎と異なり、甲状腺の痛みと甲状腺が腫瘤のように硬く触れることがあります。一般的には一過性のため数ヶ月で改善することが多いです。また、経過中に甲状腺機能低下症になると体重増加や寒がり、浮腫などが起きることがあります。甲状腺機能の低下により、甲状腺ホルモン剤が必要になることがありますが副作用がほとんどなく、お子様や妊婦も使用できる薬です。症状と甲状腺ホルモンの値ではバセドウ病と区別がつかないこともがあり、自己抗体(TRAb)がバセドウ病と異なり陰性になることや超音波などで診断がつくことがあります。
慢性甲状腺炎(橋本病)
自己免疫の異常により起こる疾患で、自己抗体(TgAb、TPOAb)が陽性になります。甲状腺機能低下を起こす代表的な甲状腺疾患ですが、低下を起こさず無症状の方も多くいらっしゃいます。また経過中に甲状腺機能低下症になると体重増加や寒がり、浮腫などが起きることがあります。甲状腺機能の低下により、甲状腺ホルモン剤が必要になることがありますが副作用がほとんどなく、お子様や妊婦も使用できる薬です。
結節性甲状腺腫
甲状腺にできる腫瘍の総称を結節性甲状腺腫と呼びます。良性のものが多い傾向にありますが、超音波や穿刺吸引細胞診(以下、細胞診)の所見から悪性と診断される場合もあります。自覚症状としては首の腫れがありますが、小さい腫瘍では症状がなく、触診や超音波、CT などの検査で偶然発見されることがあります。悪性疑いの腫瘍や大きい腫瘍では細胞診での診断が必要な場合があります。その際は専門病院へ紹介いたします。良性疑いの腫瘍でも経過中に悪性と判明したり、大きくなったりすることで手術が必要な場合があるため、定期的な受診が必要です。
担当医
小田 瞳おだ ひとみ
資格・専門医
日本外科学会 専門医
日本甲状腺学会 専門医
日本甲状腺外科学会 専門医
日本内分泌外科学会 専門医
公認心理師免許
日本内分泌外科学会 指導医
公認心理師
出身大学
愛媛大学 医学部